『シン・ゴジラ』についての論評は世の中に溢れているし、見方も感じ方も多様であって然るべきなので、その類のことはそれらにお任せするとして、昨年1月に庵野総監督とご一緒する機会があり、お酒も交えながら根掘り葉掘りと庵野氏に問いかけた時の一つ一つのリアクションや、本作撮影に関わる話にも及ぶ中で、その際に受けた庵野氏の底知れぬ感性の衝撃が蘇ると共に本作の尾ひれはひれとも紐付いた。
お付き合いをしているクリエイターは皆それぞれの個性を持たれているが、庵野氏が放つ独特なクリエイティビティばかりは端的な言葉にし難い。
本作『シン・ゴジラ』も、確信犯的になされている演出なんぞは実はなく、庵野氏の強烈なクリエイティビティが結果的に確信犯的にみせているだけなのかもしれないと、庵野氏の淡々とした物言いを思い出しながら想像してみている。

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