現代美術家のスプツニ子!さんとの銀座ソニーパークプロジェクトトークセッションアーカイブ。
トークセッションの一部分だけではありますが、当日の話の一端をご覧いただけます。

小川:固定化された建物という考え方自体がもう古いのかもしれません。建物の外側はスケルトンにして、内部の壁は電子化して自由に区画を変えられるようなものとかね。建築家の隈研吾さんと対談したときに、そういうものも遠くない将来に実現できるとおっしゃってたんですよ。ソニービル解体後は「パーク」という概念があるんだから、何かそういうシームレスなものがいいのかも。

スプツニ子!:ディストピア的な考え方にとられるかもしれないけど、豊島の作品に登場したオキシトシンのように、化学物質や微生物を使って感情に影響を与えることで、ビジネス交渉がうまく進む部屋、プレゼンテーションに向いた部屋、なんていう建築空間のあり方があってもいいですよね。デートで美味しいご飯をおごってもらったら、「この人いいかも!?」って気分になることだってあるじゃないですか。微生物に幸せに感情操作される未来があってもいいんじゃないかな。

小川:臭いものにフタをするのは人間の悲しい性だけど、現在の常識や思考の積み重ねとは違う、突拍子もないところから考えていくことでのブレイクスルーを、この場所から仕掛けていけるといいですよね。ただビルを作り直すだけじゃなくてね。

スプツニ子!:まさにピラニア的なマインドが生まれる場所として、ですね。

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